2021-07-15 19:30-21:00 今日も全員出席です♪
今日は、星空を撮ってみようというテーマですが座学になります。
星のことがなんだかよくわからないのに写真撮っても意味がないと思うからです。
そこで、今日はクイズをします。
星空クイズ
パワーポイントのデザインも雰囲気は出ています。
クイズは全部で13問(実質12問)のうち4問ほど抜粋
(問4が消えて消失現象が起きました。どういうトリックだったのかはわかりません。。。)
これは全員正解。
全員正解の問題だったかなと思います。
これは、結構正解率が高かったです。
世間一般での正解者は1名H上さんだけでした。
これも、正解率は半分くらいかな。
何のためのクイズなの?
少しでも星空や天体に興味を持ってもらいたいと言うことと、せっかくこれから被写体として向き合う対象なので、最低限のことを知って撮影してほしいからですね。そういうためのクイズです。
星空の知識というのは、わざわざ丸暗記してまで覚える必要はありません。
世の中には、便利なグッズが沢山販売されているし、わかりやすい本もたくさんあります。そういった資料から情報を得て調べればいいのです。
「これは知っておくと後々撮影の時に楽です。」撮影の時に、「構図を手助けしてくれる知識になります。」そういったものを問題にしています。
コンパスや星座早見版のススメ
やっぱり、電池のいらない星座早見版を使って星空見るのが好きだなあ。子ども時代を思い出します。
みなさんが子どもの頃に使っていた星座早見版、まだ売っているかな?そういうの探すのも面白いですよ。
赤いライトで光るコンパス
実用重視 新日本通商(SHIN NIHON TSUSHO) 光る! 星座板 星・月の動き
月の動きもわかる両面使える便利系のもの
デザイン重視 渡辺教具製作所 星座早見盤 スターハーモニー
渡辺教具製作所といえば星座早見版界では広く知られたメーカーです。私が子どもの頃使っていた金属のお皿みたいな星座早見版もまだ売っています。
渡辺教具製作所 星座早見盤 星座早見 スタンダードなタイプ
クイズに疲れた受講生たち
みなさんが、クイズを解きながら疲れているのを見ていました。
知っていないと解けないような問題が多かったので、無理もありません。勘で答えるしかないような問題が多かったというのも事実です。が、何か古い記憶を思い出している方もいました。
M山さんは、「北斗七星がこぐま座の尻尾だったと思って間違っちゃった」と言ってました。すごく惜しいですね!
世界的な歴史でも大注目されていた北斗七星
英語の星座の本を読んでいると、
こぐま座の尻尾は、小北斗七星で”Little Dipper”、北斗七星は”Big Dipper”と書いてあります。どちらも7つの星が組み合わさっているから似ていて、ギリシャ神話でも親子という扱い。同じ7つの星ですが、並びのある部分には違いがあります。それはよく見ると簡単にわかります、その違いは是非ご自身で発見してください。
さてさて、北斗七星って私も自分のスタンプにこのマークを使っています。北海道には北斗市があるし、「ななつぼし」いうお米が作られており北斗七星に馴染み深い土地です。
『星の民俗学』野尻抱影 講談社学術文庫
私が尊敬する天文学者やプラネタリウム解説員、星空の下で今日も星を誰かに案内している人達、自分の師匠達は数多くいるが、その内の一人、野尻抱影氏を紹介したい。
彼は天文学者ではなく、天文民俗学者です。彼の本は8冊ほどしか読んだことがないのだけど、ほとんどが絶版で持っていないものは中古で探して購入しています。
面白いのは、何冊かのうち「北斗七星」に関する記述があるのだけど、どれ一つとして全く同じようには書かれていない事。執筆力と表現力が深く、物理的表現からイモーショナルな表現まで言葉を操れるすごい人です。
今回は、私の所持している彼の著書から北斗七星に関する引用をしたいと思います。
ところで、北斗七星のある星座を大熊座と呼ぶことは、今では小学生の知識だが、どうしてこれが熊に見えるだろうか?
『星の民俗学』野尻抱影 講談社学術文庫より
野尻抱影氏によれば、最初に北斗七星を大熊に見たてたのはフェニキア人で、その後ギリシャでも大熊に見ていると文献にあるそうだが私たちが知っている現在のおおぐま座とは形が違うらしい。
ギリシアの時代では、北斗七星だけをおおぐま座としているようで、このことに関してアリストテレスが北の寒い地域にいる生き物は熊だから北の空をのろのろ動いている星を熊に例えたんだろうと説明しているらしい。
しかし、どうやっても7つの星だけでクマに見立てるのは無理があるので、顔とか足とかなんとか周りの星を線で結んで現在のおおぐま座の形にいたったようである。
と言うことです。
だからどうしたの言えばそれまでのことだけど、地球上に住んでいる人たちはみんな星々を見て生活をしていて、時代が変わって歴史が記録され、研究が進んでいるのが天文なのでとても面白いと思うんです。
この部分は、写真に直接関係してくるものではありませんが、星座の成り立ちから、星というものの捉え方や考え方か変わったり、作品のヒントになるのではないかなと思います。
星空の撮影に必要な準備
話を戻そう。
撮影に必要な準備についてですが、前回夜景の撮影方法について講座を行った時とほとんど同じです。
①撮影地を下見すること
目が見える人にとって、夜というのは全く違う見え方をします。闇の中車を走らせて、ここで撮ってみようかな。って言って、変な穴があったり崖だったり藪だったりすると危険です。明るい時間帯に下見してね。
明るいうちに来て、ここで写真撮ろうというのは下見のようなものなので大丈夫です。明るいうちに来て、そのままそこで機材セッティングして暗くなって撮影するという流れは安全ですね。
②赤いライトを持参しよう
暗いところで目を慣れさせるために刺激の少ない赤い波長のライトが良いとされています。また、他にも星の写真を撮っている人や天体観測をしている人に明るいライトは厳禁です。怒鳴り散らされて怒られるかもしれないので、赤いライトはマナーとして使いましょう。
オススメライト↓Black Diamond ブラックダイヤモンド コズモ250
どこのメーカーのものでも良いのですが、自分は登山の時にも使っているものです。赤色LEDライトと白色ライトを切り替えられますので、カメラバッグに忍ばせておけば安心。予備の電池も濡れないように小さなジップパックに入れてカメラバッグに忍ばせて置きましょう。
人がいないところまで、歩かなければならない時も懐中電灯がわりになります。首に下げて使えるので両手もあくし、一つば持っていると便利ですよ。
③機材一式(カメラと三脚)
課題は35mm-50mmという課題にしてありますので、課題用の写真も忘れずに撮ってきてね。課題撮影の時は、カメラと三脚のみの撮影でお願いします。
もちろん作品は作品で、焦点距離も自由だし勝手に自由に好きに撮ってね。
三脚を忘れたら、地面に置いて仰向けで撮るしかないかな。。。私もそんな経験があるよ。オーストラリアでねえ。。。
④くま鈴
最近、熊が多いし。熊鈴も鳴らしましょう。
この三連は、結構好きなんです。北海道の実家の馬小屋にもこれをつけて音を鳴らしてます。
音をオンオフできる熊鈴 東京ベル 熊よけ クマよけ 森の鈴 BEAR BELLカバー付
私は好日山荘で購入しましたが、すごく良いです。音を消せるので持ち歩いても恥ずかしくありません。山とか川、人気のいないところに来たら、引っ張って音を出しましょう。
⑤虫除けスプレーとかゆみ止めの薬など
そういえば、蚊とか虫がいるところが多いため虫除けスプレーも持っていきましょう。
安心・安全のハッカスプレー
完全無添加・動物実験なし・人体や環境に優しいから、赤ちゃんやワンちゃんにも使える虫除けスプレー
エタノール(植物由来)、水、コウスイガヤ油、セイヨウハッカ油、ティーツリー葉油、メラレウカビリジフロラ葉油、ユーカリ葉油、加水分解ホホバエステル、シトロネロール、ゲラニオール、リモネン
全成分:エタノール(植物由来)、水、コウスイガヤ油、ハッカ葉油、ティーツリー葉油、メラレウカビリジフロラ葉油、ユーカリ葉油、セイヨウハッカ油、加水分解ホホバエステル、シトロネロール、ゲラニオール*、リモネン、メントール、メントン
こちらは、ハーブの国オーストラリアで作られているおすすめのスプレーです。自分は2005年頃からずっとこちらを使っています。エクストラというタイプとハッカというタイプと二種類あります。
蚊取り線香
草刈りしている人がよく使っているものです。ライターやマッチを忘れずに〜。
コンパクトで便利 【第3類医薬品】ポケムヒS ハローキティ 15mL
ジフェンヒドラミン塩酸塩 | 2.0g | かゆみをおさえます。 |
ℓ-メントール | 5.0g | 清涼感を与え、かゆみをしずめます。 |
dl-カンフル | 1.0g | 清涼感を与え、かゆみをしずめます。 |
グリチルレチン酸 | 0.2g | 生薬由来成分で、かぶれなどの炎症をしずめます。 |
さらに軽量化 【第2類医薬品】プチウナコーワ(プチピンク) 12mL
有効成分・分量(1mL中)
ジフェンヒドラミン塩酸塩20.0mg、リドカイン5.0mg、l-メントール30.0mg、
dl-カンフル20.0mg
闇の中は忘れ物が多発
暗闇で撮影すると、レンズキャップを無くしたり落としたり、車の変な隙間に入っちゃったり、、、
慣れてても結構やります。フィルターとかレンズフードがコロコロ転がって崖の下に落ちたとか海の底に沈んで行ったとかそういう経験もたくさんあります。
落とした時すごいショックだったけどね。。。だから、忘れ物しないようにライトを照らして確認したらいいです。その時に、周りに誰もいなかったら白色ライトでしっかり照らして確認しましょう。
また、落とさないように、パーツにマジックテープをつけるというのもおすすめです。
車の無灯火は道路交通違反
写真を撮っている人がいようが、お願いされようが、車という重たい金属の塊を動かしているわけですから、夜間運転の際、ライトはつけましょう。
そのことで写真とか撮っている人が騒ぎ出したら警察を呼んだ方がいいと思う。
第十節 灯火及び合図(車両等の灯火)第五十二条
車両等は、夜間(日没時から日出時までの時間をいう。以下この条及び第六十三条の九第二項において同じ。)、道路にあるときは、政令で定めるところにより、前照灯、車幅灯、尾灯その他の灯火をつけなければならない。政令で定める場合においては、夜間以外の時間にあつても、同様とする。
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=335AC0000000105
2 車両等が、夜間(前項後段の場合を含む。)、他の車両等と行き違う場合又は他の車両等の直後を進行する場合において、他の車両等の交通を妨げるおそれがあるときは、車両等の運転者は、政令で定めるところにより、灯火を消し、灯火の光度を減ずる等灯火を操作しなければならない。(罰則 第一項については第百二十条第一項第五号、同条第二項 第二項については第百十七条の二第六号、第百十七条の二の二第十一号ヘ、第百二十条第一項第八号、同条第二項)
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=335AC0000000105
長野県のある地域で、鹿の交通事故があまりにも多すぎて警察から「ハイビーム走行」を義務付けられていると住民の方が言っていました。そういったローカルなルールもあるので県外で撮影に行く場合は地元の人に聞く機会があったら教えてもらうと良いでしょう。(今はコロナで県外撮影もなんだか難しそうですが)
写真撮影の課題を撮るために、警察のお世話になったら気の毒だし。。。気をつけてね。
というわけで、次回までに課題をお願いします。
撮影場所にお困りの方がいるかもしれませんが、晴れていれば近所の公園とかベランダから星が見えると思います。そういうところで撮るのも良いですよ。明るい東京からでも星は見えますからね。
課題撮影の際の機材は、カメラと三脚のみでお願いします。カメラやレンズを統一することはできませんが、受講生ができるだけ同じような条件で写真撮影をしてこないと課題比較にならないためですのでご協力をお願いいたします。
そのため、レタッチなどせず撮って出しでO.K.です。品質やクオリティを競うものではありません。
Hさんは50mm相当のクロップ有無両方で撮影されると良いかなと思います。
※課題の写真撮影には、ポータブル赤道義や赤道義を使用しないようにお願いします。
次回は、課題の写真のデータも同時発表
課題の写真ですが、今回は設定が要となります。2Lプリントした後、写真の裏にでもメモを記録してきておきましょう。
①撮影日時
②撮影地
③焦点距離
④ ISO / SS / F値
提出枚数は何枚でもO.K.です。(ある程度厳選はした方が良いと思います。)
忙しくて撮影に行くことができなかった方は、他の方の作品を見せてもらって次こそ撮れたら良いと思うので、無理はしなくても大丈夫です。
次回の持ち物
・2Lサイズにプリントアウトした写真
・配布した天体観測ノート
・筆記用具
では、次回29日お会いできるのを楽しみにしております。それでは!
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