【天体観測】2024 ひさしぶりの星狩✴︎へ行ってきました

2024-07-31、08-01、08-02に石川県金沢市 キゴ山で天体観測をしてきました。

小口径による眼視観測を楽しんできた数日間の記録。

2024年7月31日 機材慣らしにきたよ

【天体観測】2024 ひさしぶりの星狩✴︎してきました

7/31は下見、機材選びなど、練習に来ました。今月、星空観望会を計画しているので、どの機材を使おうか。。。と思ってね。

【天体観測】2024 ひさしぶりの星狩✴︎してきました

同じような口径を見比べてみます。

今、絶賛雲の中だから夜景などの明るいものを見ることに。

大きく大きく差はありませんが、恒星となるとやはり暗くなります。

【天体観測】2024 ひさしぶりの星狩✴︎してきました

だって、こちらは月面専用なんだもの。そりゃ当たり前だね。月だけをみましょうみたいな時には良さそう。

大体、使う機材は決まったようなものだ。あとは天気次第だね。。。

そんなことをしている間、横の方にバイクに乗った方がカチャカチャ天体望遠鏡を出していました。

自分で星見たくて望遠鏡を買って背負ってバイク乗ってきた人

話しかけてみると、どうやら最近購入してまだ4回ほどしかみていないそう。

【天体観測】2024 ひさしぶりの星狩✴︎してきました

今時、こんな素敵な人がいるんだ?と思って感心していました。仲良くなって、また一緒に星を見ようということになりお友達になりました。

星を見る仲間が増えて大変嬉しく思います。

双眼鏡や、スコープでいくつかの対象を見ました。

お友達は、スマホを使った導入ができる楽しいものをお使いだったのですが、架台の仕組みとして、天頂に鏡筒を向けられないので自分の愛機ではみられないものがありました。もっと使いやすくなるように良いパーツで少しずつ改造していけると良いのですが。

狩れた星 List (8.5cm)

アルクトゥルス

ミザールとアルコル

アンタレス

ティポット

M6,7

アルビレオ

Cr399

ベガ

アルタイル

デネブ

土星

この日は、最後全面雲に覆われたので帰りました。

基本的には、ほとんど曇ってました。楽しかった。

ゆすらこちゃんの星狩ノート 【天体観測】2024 ひさしぶりの星狩✴︎へ行ってきました

2024年8月1日 双眼鏡を使ってみよう

今日も晴れたので急遽観察会へ。

【天体観測】2024 ひさしぶりの星狩✴︎してきました

イカ釣り船よりずっと上の方に金星が輝いていました。

今日は、数年ぶりに会うお友達と天体観測です。

一緒に立山登山へ行った、ほのちゃんとりょうくんもいます。

【天体観測】2024 ひさしぶりの星狩✴︎してきました

8月中に観察会を予定しているので、双眼鏡などを使って見えるかどうか?などなど含めて、ちかちゃん親子と一緒に観察をしました。

【天体観測】2024 ひさしぶりの星狩✴︎してきました

金星を見送って、空の色がだんだん星空モードになってきました。待ち構えていたであろう星たちが騒ぎ始めたのでSQMを測定。20は欲しいところだけど、夜景側なのでこんなもんだな。

さて、今回は双眼鏡の正しい使い方を理解してもらって、親子で楽しんでいただきました。お子さんにもよるけれど最初は、「双眼鏡覗きたいーっ」と頑張っていましたが、昆虫を捕まえて観察したりキゴ山で楽しそうに過ごしていました。そのため8.5cmの25倍程度で観察をしてもらい、その後に対象を双眼鏡6×30を使っって自分で入れてもらいました。「すごい〜、めっちゃ見えるー」と言って、25倍で見た対象を6×30で見るというスタイルで行いました。

はじめての双眼鏡6×30で狩れた星リスト

・金星

・北極星の歪なハート

・アルクトゥルス

・ミザールとアルコル

・アルビレオ

・Cr399

・アンタレス

・シャウラ

・土星

星以外だと、飛行機とたくさんの人工衛星です。

8.5cmでは、さそり座の方の星団と星雲を見ましたがキゴ山の施設が夜点灯していたのでちょっと明るいよね。。。ということでまあ、時間帯などもありますがクリアには見えてない感じではありました。

でも、M7は綺麗に見えていてちかちゃんの感想は「クリオネ」と言っていました。

散開星団の良いところは、人によって見え方が違って印象が違うという事です。バラツキがありながらも、まとまりがあって8.5cmから10cmの25倍位にちょうどおさまる感じが好きです。

【天体観測】2024 ひさしぶりの星狩✴︎へ行ってきました

23時を過ぎると、キゴ山もさらに暗くなってきた。

この日は、土星が出没する時間はちょっと0時近かったのでキッズは夢の中。

【天体観測】2024 ひさしぶりの星狩✴︎してきました

「土星見るー!」と、張り切っていたのですが爆睡でした。。。

土星は、また見る事ができるので心配いらないよ。おやすみ。親子組は次の日のプールがあるのでその日のうちに帰りました。また遊ぼうね。

この後、工大生のお友達わくくんがやってきました。レンターカー借りて、後輩を乗せてドライブに来たんだって。偉い先輩だね。

キゴ山には、夕暮れ時から工大の天文部らしき若者たちが向こうにいて「君たちのお友達じゃないのか?」って聞いたら、お友達がいたようです。

わくくんが連れてきた後輩に、ひいおじいさまのカメラを持ち歩いている粋な青年がいたんだよね。大切なひいお爺様のペンタEE、2眼レフと露出計を駆使してフィルム撮影している。いろいろ喋っていると楽しくだんだん光学の話になってきたので、オイラも双眼鏡を2つ見比べてもらったんだ。ストラップを首にかけるところからピント合わせまでを伝えて、あとは自由に見てもらった。メーカーや機種の名前は伏せて8.5×4.2、8.5×44を覗いてもらった。

彼は、「どちらも綺麗に見る事ができますが、こちらの方が感動的な美しさです」と暗闇で言っていた。そうだね、君の首に掛かっているそれスワロだから。。。

彼に、スワロだと伝えるととても驚いていた。双眼鏡を握り直してから鳥のマークを指でなぞり改まって言った。「知っています、スワロフスキーオプティックですよね、、、?」

それから、大切そうに双眼鏡を握りしめて彼は何度も星を見ていた。星は全然詳しくないけど、「あそこに楕円ものもがあるんです」というので指差してもらうとM31だった。星がどんどん見たくなってしまうそういう双眼鏡なのだと思う。「美しいものが、正しくきれいに見えるもの」それが大切だと言っていた師匠の言葉が僕の頭から離れることはない。

眼視を楽しんでいた傍ら、わく君たちは一生懸命写真を撮っていた。一人でやるには時間がかかり過ぎて待たせているモデルが可哀想だし手伝うことに。わくくんが撮影した画像を載せておくよ。

©︎2024 Waku Kondo

僕はディレクションをして撮影を手伝ったよ。(一応アピールしておくww)

M45が顔を出してきた頃には、爆音車はいなくなり、平和な場所となっていた。良かった。

ゆすらこちゃんの星狩ノート 【天体観測】2024 ひさしぶりの星狩✴︎へ行ってきました

2024年8月2日 双眼鏡8.5×44で星雲・星団をみよう

椅子と寝っ転がるためのシートが必須です。今日も晴れてしまったので、21時ごろから合流して星を見ました。

双眼鏡を使った事がない方に、使い方を初めから丁寧に教えて、双眼鏡を扱えるようになってもらうという内容です。

まずは眼視で星座の並びと星の色を観察

双眼鏡を首に下げて、綺麗だなと思う星を自分でのぞいてもらいました。

「アンタレス!綺麗!オレンジっぽい!」と、星の色に感激してました。

この時期のさそり座はかなり横の状態なので、心臓からお腹の方そして尻尾の方までをしっかり診察してもらいました。

まずはM7(散開星団)を25倍で見てもらいます。

「わあー、散りばめられた宝石みたい☆」⇦女性のこういう感想が好きです。

その後、双眼鏡8.5×44で見てもらいます。「尻尾のちょっと上の方にあるんだけど」

「あった!これ、さっき見せてくれたやつ?」

「うんうん、それそれ」

と言った具合に、「そのM7を視野の左下に寄せてもらうと、右上の方にぼんやりパラパラしたものが見えない?」

「あ!丸の中に、二つ入ったよ」と、

同じ対象を見ているけれど、導入は各自なので時々違うものが見えてしまうこともありますが

同じような倍率×口径の双眼鏡が2つあると、対象へ導くときにとても良いし伝えやすい事がわかりました。

今回誘ったお友達は、まずメシエ天体など知らないし星団は「スバル」しか見た事がないと言います。

こんな感じで次は、M4を見てもらいます。「アンタレスの西へ「カビ」みたいなぼんやりしたそういうようなものなのだけど。。。」難しいようです。

また25倍、40倍にしてM4の見え方を伝えます。

「ああ、わかる、ぼんやり、カビみたいなやつ、わかったー」

その後、M4がぼんやり見えてきたようで、もう3つもメシエ天体を導入できました。

次は、M8(干潟星雲)、M20(三裂星雲)M21(散開星団)です。

「さっき見た、M7を今度は視野の真ん中よりもちょっと右側の方へ寄せて、ゆーっくり真上に、モヤっとしたものがなあい?」

「なんか、楕円のがある」

M8は無事見えているようだ。「では、そのすぐちょっと上に、斜めになったモヤモヤないかな?」

「あった!」

いい感じで、M20とM21を見つける事ができました。

「どれがM8、M20、M21ですか?」

「下にある、真横の楕円がM8ね。上の方にある、斜めってる楕円がM20で、その楕円の左側をとりまくパラパラの星がM21、M20に癒着って言うか仲良しっていうかさ、、、」

だけど、8倍ではM20とM21をうまく分離させられません。だって、まずメシエ天体も星雲・星団の違うもよくわかっていない状態ですから。

とりあえず、M8とM20は、星雲だから雲のようにぼんやりしているね。M20の左上をチラチラとりまくパラパラの星がM21だから、8×42で見るときは2つの星雲と1つの散開星団を同時に入れて、ひとまとめにして認識してもらうことにしました。

一気に、頭に詰め込んでしまったので、ちょっと休憩。楽しくって、星空を見ているだけでも癒されます。

この後は、夏の大三角を中心に可愛い星座を狩っていきます。

「コリンダー399」(コートハンガー星団)がほぼ天頂にあるので8×42であっさり入れてもらいましょう。アルビレオから導入すると簡単だと思い込んでいましたが、アルビレオがわからない人にとって、アルビレオの導入は難しいことを今日知りました。

また、コートハンガー星団からアルビレオの方へ移動してもらうと、「ニセアルビレオ」(こぎつね座のアルファ星のことを勝手にゆすらこちゃんがそう呼んでいるだけ)があって二つ色のついた星があるというけどどのくらい離れているかな?と聞いてみると、結構離れているので「ああ、それニセアルビレオ」さらにその倍の距離を。。。と説明することで、やっと本物のアルビレオにたどり着いてもらう事ができました。

一番時間かかったのは、アルビレオだった。

さて、コートハンガーから可愛らしい星座を狩っていきますよ!

「や座」「いるか座」(結構キツキツ)「こうま座」

しっかり視野に収まりました。

湿気もありシンチレーションは良くなかったのでM71は厳しかったです。そのため、スルーしました。

一度、や座に戻ってから、や座からアルビレオ方面へずらして台形のような形の4つの星を見つけてもらいます。

M27のぼやぼやも何となく、伝わったようです。

ちょっと見えにくいなと思ったら、どんどん雲が湧いてきました。

そろそろサソリが寝ぐらへ帰るというので、M7、M6を見て、さそりを見送りました。

そうそうM7は25倍で、そのままM6見せると「何これ」ってシラケちゃったんで

M7は25倍、M6の時は40倍にしました。そうしたら、「わあ、キレー」ってなりました。

その後、「これは?」って言われて、「さっきしょぼいって言ってた M6の倍率を上げました。」っていうと

「騙されたー」って言われたのだけど、

やっぱり、対象に合わせた適正な倍率で見ないと、天体っておもろないな。

【天体観測】2024 ひさしぶりの星狩✴︎へ行ってきました

あと、視野に余裕がない対象も、よろしくないね。特に、散開星団が難しい。

ただでさえ不規則で歪なのに、パラパラ具合をどう密集していると感じさせる倍率にするかが大事だよね。

だって、反応が全然違うもの。

M7 25倍の時「わああーーー」って歓喜の声が山で響くけど

M6 25倍の時「・・・・・」

M6 40倍の時「わああーー」

という事ですわ。

という事で、特殊なフィルターや機材を使わなくとも、誰でも手に入れられるとか、誰でも一つは持っているような、そういう機材で楽しめる星空観察が、やっぱ基本のキですね。

【天体観測】2024 ひさしぶりの星狩✴︎へ行ってきました

拡大して見たことで、双眼鏡でも導入してのぞいてみたいという気持ちが湧くので、マンツーマンでやるには、このスタイルはなかなか良いかな。

だんだん全面雲になってきたよ。帰るか。。。

双眼鏡で星を見た後の、女性の感想

「ダハ式の8.5×44よりもポロ式の6×30の方が軽くて持ちやすくブレにくい。8.5倍も6倍も大きく変わらない。」そうか、女性の場合だとそうなのかもしれないな。。。手のサイズに合うものっていうのも大事だよね。「6倍の方が、ほとんどの対象(場所)を見つけやすい。8.5倍だと視野に対照を入れるのが難しい対象もある。」(覗いてもらった双眼鏡は、実視界が7°と8.4°)

人それぞれに、自分に合う双眼鏡というのがあるので、また一つ勉強になりました。8倍だと導入しにくいけれど6倍だと導入しやすい。初心者の方には、6×30くらいが扱いやすいのかもしれません。倍率を上げれば上げるほど方向がシビアになっていくものね。 初心者さんには6×30の方が使いやすいのかもしれませんね。

だけど、6倍では分離できなかったり構造がよくわからないものも8倍になると、やはりよりよく見えるという対象もあります。これ一つで!という物はないのかもしれません。あれも使って、これも使って。それでいて、この対象を見るにはこれを使って。という感じで対象ごとにシンデレラフィットを探すのが、いいのかもしれません。

SQM 19,28

ほぼ新月だけど、一番暗いところでも20へ到達しなかった。まあいいさ。

【天体観測】2024 ひさしぶりの星狩✴︎へ行ってきました
【天体観測】2024 ひさしぶりの星狩✴︎へ行ってきました

楽しかったなあ。

今日さ、呼んだお友達は「ドブソニアンの大塚さん」に星を見せてもらった方なんだよ。大塚さんとの思い出話が一緒にできて嬉しかったな。

それで、知らない方だけど撮影している人が少し遠くにいたから「車のライトつけるんで」って伝えに行ったら撤収してたから少しだけ、星の話になったの。

「キゴ山にドブで星見ている人がいたけど、まだやってんのかな?」って言われたんだけど。それって、大塚さんのことだろうね。「大塚さん、星になっちゃったから、今はキゴ山にいないんです。」って伝えたら、とても残念がってました。

何十年も、星を見せてきた大塚さんが有名なのは当たり前のことだけど、たくさんの綺麗な星を見せてくれてありがとうという気持ちと、また見せて欲しいな。っていう気持ちと、いろいろあります。いつか大塚さんを知る人と追悼観望会したいな。今年の土星は、2009年の頃に見た串団子みたいなやつだよ。大塚さんのドブで何回も見せてもらった。今年は大塚さんと一緒に見られなかったね。

お葬式で、ちゃんとお別れできたんだ。かっこいい写真をプリントしてフォトフレームに入れて、娘さんに渡したよ。「ゆすら、お父さんと一緒に遊んでくれてありがとうね」って言ってくれて涙止まらなかった。

なんだか実感湧かないな。前は、キゴ山に行ったらいつでも会えたのにね。今後は、星見人たちの守護神として雨や曇りから我々の観望をより良いものにしてください。

ゆすらこちゃんの星狩ノート 【天体観測】2024 ひさしぶりの星狩✴︎へ行ってきました

星狩をした後は「星狩ノート」に記録することも忘れずに。今年はたくさん狩りたいな。また友達と一緒に見たいし。

ではまたね!

ペルセウス座γ流星群情報と準備(おすすめグッズ)について紹介
【天体観測】星狩ノートのススメ
【天体観測】uto氏の自作5cm反射天体望遠鏡

コメント

  1. よしあき より:

    是非また見に行きましょう💫