第28回【思いが伝わる!見せたくなる写真教室】ちょっと復習・自分の写真を仲間に観てもらいましょう part2

2020-06-11 18:30-20:00

みなさんこんにちは。月2回、第二第四木曜日実施の写真教室ですが、パンデミックのせいで日程が狂い、六月は第一第二が実施日となりました。

ちょっと復習

前回は、2月最後に実施した講座内容「光の方向・角度」について復習をしました。今回は、さらにおさらいをしました。

写真がモノクロになっていることで、影なのか物の色なのかを判断するのに時間がかかるかと思います。受講生の皆さん、全員正解でしたね。

A、B、Cそれぞれの写真について、光の方向と写真のどの部分からそのような答えに至ったのか、判断できたのか、ということを述べていただきました。皆さん、それぞれ上手に言葉にして回答してくださいました。さすが僕の受講生だなと鼻高々です。ww

F値を絞るとどうなるのか

F値というのは、レンズの羽の絞り値を変えることで光の量をコントロールできるんですが、絞値を大きくすると暗くなり、被写界深度は深くなり、点光源を撮影すると光芒が出る。人間の目で例えると肉眼ではF1と言われています。二重とか一重とか奥二重とかは関係ありません。

で、F値を絞ると(F値の数値を大きくすると)写真にどういう効果が現れてくるのかということを問題にしました。

講座中のモニターではわかりにくかったですが、ほとんどの方が正解できたかなと思います。全員正解ではありませんでした。

絞ると、太陽などの強い光や点光源から光芒(光条)が出るんですよね。旭日旗のようなイメージです。

レンズの羽の枚数によって光芒の本数は変わる

この写真を見本にして、いざ同じような写真を撮ってみようと思った場合同じような光芒が出ないと思う方がいるかもしれないので事前にお伝えしておきますね。

講座でもお話ししましたが、光芒の数はレンズの絞り羽根の数に依存するためカメラの設定で数を変えることはできないのです。

去年の講座では、自作フィルターを作ってもらったことがありますね。その際、絞りの羽について説明をしたと思います。

↓↓こちらをご覧ください。↓↓

玉ボケが綺麗な丸になるのは、絞りを解放にすることで丸に近い形になるということですね。

どちらがお好き?

受講生全員に、右と左の写真どちらが好きか、その理由についてお話をしていただきました。

11名ご参加のうち、半分以上左側の写真の方が好きという方が多かったです。

左側が好きと言った方のうち、共通した理由がありました。「水色とピンク、そして田んぼに空が写っていること。色のある面積が広いこと、真ん中の木々の影が二分割構図を主張していて良い。水色があることで空の色の移り変わっていく瞬間を捉えているのがよくわかる。」など

立派な感想で、初心者が言うようなコメントじゃないよね。w

あと他には、左の写真の「写真右側の幅が広めの稲の感じが好き」と言う感想もありました。細かく見ていますね。blogと違って、実際の講座でのモニター鑑賞は結構写真が見にくくて鑑賞が難しいんですよね。

この写真は、見ての通り同じ場所から広角で撮ったかズームして撮ったかの違いです。

左側の写真の中央部分だけを切り抜いてみる

右側の写真は、左側の写真の中央部分をトリミングしたものです。ズームで撮影したのと同じことです。(トリミングは画質が劣化するから、皆さんは、トリミングをせずにズームで撮ってね。)

こちらの写真が好きと言う方ももちろんいらっしゃいます。ピンクと黒の2色、シンプルな色になりました。また、そのことで「スッキリしていて夕焼けのピンク色だけが強調されていて良い。構図が安定している。」「水色が好きじゃないのでこっちの方が良い」と言う意見です。

先ほどは二分割だったのに、トリミングをすることで三分割になりましたね。

フレーミングで写真の印象は変わる

写真のフレーミングというのは被写体をどこからどこまでの範囲を入れて写真に収めたいのかを考えるものです。

こう撮ると、こんな風に撮れるんだ。だったら、こうやって撮ろうかな。理論など深く考え込まずに、実際にパシャパシャと撮ってみることです。デジタルカメラはバッテリーや容量を食うけれど、フィルムと違ってコスト面では困らないのですから。

私、センスがないので。。。

自分はセンスがないとおっしゃる方がいます。

そんな風に困っている方、センスがあるとかないとかはあっちに置いといて、目の前の被写体を「どう撮りたいかな?」と考えて撮ってください。撮った写真、見てください。

「いい感じ!」と思うなら、それはいい感じの写真のはずです。「うーん」と納得いかない場合は、納得いかない要素を排除していきます。自分の胸に聞くことです。

そして、その写真をプリントして自分で見たりみんなで鑑賞したりすることで、いろんなことが見えてきます。

最後のコーヒータイム

この教室は、『金沢文苑堂 示野本店』のオープンスペースで講座をさせていただいておりました。

『文苑堂書店』閉店のお知らせ

閉店に伴い、この写真教室も場所が変わることになりました。正式に移動先が決まりましたら後日、改めてお知らせいたします。

自分の写真を仲間に観てもらいましょう part2

今回もまた、たくさんの写真が机に並びました!そして、全員が2Lサイズでお持ちいただき、今すぐにでも写真展ができそうでした。

みなさんが写真を並べています。色鮮やかな作品がたくさん!

反時計回りでテーブルをぐるぐる回りながら鑑賞しました。

もっと、ゆっくり鑑賞したかったですね。。。

プチ講評

Y田さん・・・新聞掲載・テレビ出演おめでとうございます。プロの地元メディアよりも先に撮影に来ていたというフォトシューティングの精神、見習いたいです。今回もまた新作をお持ちになられました。今回はアヤメなどの単子葉類が被写体ですね。光が当たり綺麗に撮れています。スキル的な文句はないけど、花は物言わぬ生き物。美しく咲き誇る時間を追求しましょう。

S田さん・・・水に関する作品でまとめられていましたね。水槽の中身が素敵です。メダカさんの家具選びが上手、水草のチョイスが良い!また、花と水滴という明確なテーマがとても良かったです。雨上がりは人が目で感じるよりもはるかに暗いもの、絶妙な露出で作品を仕上げたところが素晴らしかった。

T森さん・・・ジオを感じる写真が多かったです。この受講生のメンバーの中で、誰よりもいろんなジオを体験しているのでは?脚を使わなければ撮影することが困難な「雲海に埋もれそうな太陽」「湖面に映る願教寺山の紅葉」滝などのジオ写真。T森さんの得意分野を生かせる良いテーマだと思います!

M谷さん・・・前回のカラフルな作品から、ちょっとした北陸の冬景色。Y田さんがつけたタイトル「蜜です密です」も、良かったです。今回は縦写真が多く、「黒部のアーチ式ダムと虹」や「杉山の雪景色」力強い印象に仕上がっていました。花火の一枚写真はすっごく良かった。一枚というのがミソです。

C谷さん・・・凹レンズの写真はみんなが選ぶ「BEST SHOT」賞一位に選ばれました、おめでとうございます。僕が過去に配布した凹レンズで宙玉(そらだま)系の写真にして、上手く使いこなして撮っていました。凹レンズの中に綺麗におさまった並木がスノードームのようなジオラマ感がドラマチックだった。撮り方をみんなに教えてくださり、みんなが目を輝かせていました。ほかにも夕方から夜にかけての写真が多く、撮影時間帯が暗い時間帯ながらにも色味を効かせた作品が印象的でした。できればISO感度を100から200でノイズがでないような工夫を!

T村さん・・・写真のチョイスが面白かった。少年のようなカマキリとのエピソードもね。建築物の作品が多めでしたね。みんなが選ぶ「BEST SHOT賞」では飛行機からの朝焼けの雲海で票を集めました。ニンマリ。w

S水さん・・・愛犬と写真のポートレート。上手に撮れています。プリントの明るさもいい感じですね。一度伝えたことをすぐ改善できるなんて、なかなかすごいと思うな。苔むした灯篭の写真は、手前に木の枝を入れて望遠レンズで遠近感を出していましたね。お花の写真、好評でしたね。フワフワ揺れている感じが良かったです。

M山さん・・・体験初参加で、愛犬のポートレート持参。ロケーションと愛犬が上手におさまっています。スナップというよりも、完成度の高いポートレートの印象。「3匹のワンコ」は実によく撮れていた。動ける生き物が多ければ多いほど完成度の高い撮影は困難ですから。愛犬の浜辺スナップも、レンズの力を活かせており、良い感じに撮れています。

ちょっと提案

来月は受講生の方が順番で写真発表をする時間を設けたいなと勝手に思っています。どう言う目的での発表かと言うと、「人物紹介」「珍しいもの」「ずっと撮りたいと思っていた写真がやっと撮れた」「大切な思い出のある場所」「初めて納得の行く一枚が撮れた写真」「家族写真」とか、エピソード重視の発表です。「写真+エピソード」の発表です。そのため、上手く撮れたとかブレているとかそんなことは関係ないんです。発表する写真は1枚でも良いですし、そのエピソードから逸れないものであれば、3枚でも5枚でも良いです。写真のサイズは、特別な理由がない限り2L以上が良いですね。

発表したい方は、LINEでおしらせください。

ではまた来月お会いしましょう!

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