第16回【思いが伝わる!見せたくなる写真教室】カメラの基礎知識「ISO感度」

2019-10-10 19:00-20:30

ISO感度とは

デジタルカメラの場合、ISO感度とはデジタルカメラが光をとらえる能力を表す値です。
デジタルカメラは、撮像素子に当たった光を電気信号に変えて処理します。
ISO感度を上げることは、電気信号を増幅することです。ISO感度を2倍にすると電気信号は2倍になります。
ISO感度を2倍にすると撮像素子に当たる光の量が半分で適正露出になります。
つまり、ISO感度をISO100からISO200に上げると、同じ絞り値(F値)であれば2倍速いシャッタースピードで撮影できます。ISO200からISO400に上げた場合も同様です。
暗い室内などではシャッタースピードが遅く、手ブレや被写体ブレが発生してしまうことがあります。しかしISO感度を上げれば、シャッタースピードを速くしてブレを抑えることができます。「暗いシーンでISO感度を上げるとよい」と言われるのはこのためです。
ISO感度は撮影者が決めることも、カメラが自動的に決めるようにすることもできます。

https://www.nikon-image.com/enjoy/phototech/manual/13/index.html


カメラの設定

SSとF値は固定

シャッタースピードとF値は固定します。

今回の課題

ISO100から撮り始めてどんどんISOを上げて撮影していく。

受講生 Naohide Takamuraさんの撮影画像をお借りしています。

ISOだけを変えていきます。明るさが、倍の倍の倍の倍になっていく感覚を自分の目で確かめてもらうためです。また、自分が使っているカメラと他人が使っているカメラ、機種、つけているレンズによって違う結果になるため自分が使っているカメラが、どのISOの時にノイズが多く出るような感じがしたのかとかそういう事を自分の目で確かめて行って欲しいのです。

実際に、そういう話を聞いたことがある(ISO感度をあげるとノイズが多く発生する)からやらないという人は多くいても、実際にわざわざノイズが出るような実験的撮影をしている人というのは少ないものです。そういう経験が今後の撮影で生かされます。

 感度を上げても気になるほどのノイズは感じない。と思ったのであれば、ガンガン感度を上げちゃえばいいんです。感覚は人それぞれです。フィルム時代では、フィルムを使い切るまではASAを変えるなんてことはできませんでしたよね。。。

室内の撮影ではISO3200ほどでも、若干暗いような印象を受けます。

ねらいは2つ

1.今回は、ISOをいじることができる場所を覚えてもらって、すぐに操作できるように慣れてもらうこと。

2.カメラの年式や機種、レンズによって感度に違いがありますから、自分のカメラはどのくらいのISO感度でどの程度の明るさを得られるのかということを実感してもらうことが目的です。

講座の様子

ちいさなぬいぐるみや小物を被写体に、一生懸命撮影に取り組んでいます。

画像を一枚一枚確認しながら、ISO感度を上げて行っています。

受講生の作品

受講生 Tokio Yamadaさんの作品(D750)

ISOをめいいっぱい上げて撮ってもらいました。

真っ白ながらにも、色情報が残っていますね。

まとめ

カメラの年式によっては、ISOを上げるとたくさんノイズが出てしまうものもあります。カメラを買い換えずしばらくこれを使うんだという方は、ISO感度と上手に付き合いましょう。綺麗な写真を残したければISO感度に頼らず、できるだけ明るい場所で写真を撮ることです。

今回は、自分が持っているカメラの特性は知っておく必要がありますからこのようにISO感度を限界まで上げて撮影をしてもらいました。カメラを持っている人でも、実は限界まで上げて撮影するということをしない人の方がほとんどです。実際にやってみることで見えてくることや自分で気がつくことがあります。なんども書いていることですが、こういう経験が、今後の撮影で何かと生かされるのです。

次回は10月24日です。

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