2023-02-16 10:00-14:00
※記事を書いたのは2024-03-27
みなさんこんにちは。今回、石川県無線赤十字奉仕団のメンバーは、令和6年1月1日に起きた「能登半島地震」により被災された方達への炊き出しボランティアに参加してきました。
炊き出しというのは経験がなく、子どもの頃近所の子ども会などでみんなでカレーを作ったとかそんな程度のことしかやったことがないので、炊き出しとはどういうものなのか色々調べてみました。
衛生管理が一番大事・No more 食中毒!!!
まず、炊き出しで気をつけなければならないことは、徹底した衛生管理だと私は思っています。「ちょっと味見をする」という場合でも、必ずアルコールで手指消毒をしてから箸などでつまむ。など、神経質になって味見して欲しいです。
コロナ禍で、マスク着用やアルコールというのはそれなりに身に付いてはきたものの、まだまだ意識不足のメンバーもいるのでは?と、互いに声を掛け合いながら、手指消毒はしつこく、衛生的なことは徹底すべきです。
★調理前、食事提供時、トイレ後には、ハンドソープでよく手を洗い、消毒液を使用する
★食品に直接手でふれないよう使い捨て手袋などを使用し、手袋をした後アルコールスプレーを全体にかける
★食器はなるべくディスポ食器を用い、配膳直前に出すことを心掛ける
★調理中も、こまめに消毒することを心掛ける
https://prefvc-ishikawa.jimdofree.com/%E7%82%8A%E3%81%8D%E5%87%BA%E3%81%97%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6/
しつこくアルコール消毒をするっていうのが大事ですね。作業場自体が衛生的な場所ではない場合もあるでしょう。さて、アルコールの使用で気になるのが食品にアルコールがかかってしまうというのに抵抗がある人がいるようです。そこで、パストリーゼを持参することにしました。
ドーバー パストリーゼ77はアルコール度数77度を有し、除菌・坊カビ・防臭・保湿・食品保存に優れた効果を発揮します。
https://www.dover.co.jp/special/pasteuriser/
1986年当初より酒造会社ならではの酒造酒類用の純水使用により、きわめて純度が高く直接食品に噴霧できる安心の製品です。高純度の緑茶カテキン配合により、長時間細菌の増殖を抑制します。
製菓をはじめとした食品業界からご家庭まで除菌が必要なあらゆる場面で活躍します。
飲食店のシェフなども愛用しているスプレー。食品に直接噴射というのは心強い。これと、十分に加熱するということを意識し、提供の際もゴム手袋をはめて配膳を行えば、衛生面はクリアかな?
参加するメンバーが、高い意識を持って取り組んでくれるということを願います。
調理場も水も食器も何もない、調理器具等全てを持ち込んで料理を提供するのが被災地での炊き出し。
被災場所によって、提供人数が違うこと。我々は炊き出し未経験なので30人程度が被災されている二次避難所での炊き出しをすることにしました。提供人数を把握したところで、次はどんなメニュー提供をするか考えます。
胃腸が弱っているから、野菜中心の食事が食べたい。でも生野菜の提供は不可!
避難所には、お弁当が届いて食べることができるようです。例えば、朝はおにぎりと、お湯をかけるお味噌汁。昼と夜はお弁当。しかし、その食事内容は炭水化物が中心です。
避難所によって、ニーズは違うと思います。例えば、比較的若い方が多く暖房のないような寒い場所なら、ラーメンなど味の濃い炭水化物が喜ばれるかもしれない。でも、ご年配の方だったら、ラーメンやカレーよりも、煮物や豚汁のようなものが喜ばれるかもしれない。被災している方のニーズに合わせたメニューを考えるのが大切なことです。
お弁当が出るなら、まずは汁物だけの提供をやってみよう
自分たちが初めて炊き出しを行うのに、ご飯・汁物・副菜・デザートなど給食のようなメニューを提供するのは難しいと思いました。まずは、汁物だけを提供してみてはどうか?と提案してみたところ、それでも良いということがわかりました。
まずは、石川県の郷土料理ということで「めった汁」にしました。
参考レシピに、若干のアレンジを加えて具沢山にしました。メニューが決まれば、次は役割について決めていきます。
前日に、現場を見に行ってくれたメンバーからの情報によると、野外ではなく室内で調理をすることができるということ。また、水道・流し・調理場などは一切ないので、卓球台に敷物を敷いて調理器具を運び込んで炊き出しをするということがわかりました。
そのため、現場でまな板を出して包丁を出して作業するというのはちょっと無理そうなので、事前にカットして持ってくることにしました。その時点から、道具全てをアルコール消毒、髪の毛などもまとめ、ゴム手袋を使用し、アルコール消毒をして衛生面にを気をつけて仕込みをしました。
タイムスケジュール
10:00 集合
10:40 煮込み始め
11:30 副菜盛り付け始め
12:00 料理提供
12:40 おかわりの提供?
13:00 食材が余ったら、ボランティアさんへも。残りは自分たち。
13:30 片づけ
14:00 までに撤収
このようなスケジュールになってます。
当日の炊き出しの様子
水が使えない、手洗い場がないということなので「流し簡易セット」を作ってみました。水がなくなれば折り畳めて嵩張らないウォータータンクは1000円程度、タンクを置いている台と白い桶はどちらもDAISOで各110円。自分で言うのもなんだけどすごく良いセットだと思いませんか? キャンプの時にも便利だよー。
調理器具、食材を並べて代替の準備が整いました。
炊き出しでは、衛生面に気をつけることが大事なので、撮影係は、撮影以外は手伝わないというふうに決めました。撮影しながら手伝うとしたら、何回手指消毒しなければならないでしょう?衛生面を犠牲にすれば、撮影はできるでしょうが、そういうことをするといつか食中毒が起きかねません。やはり、念には念を、カメラ係はひたすら写真を撮るのみでお願いしました。
そのおかげで、こうやって、記録が残ることもありがたいです。
めった汁係と、盛り付け係に分かれて作業中。
鍋が小さくて、溢れそうになったので、小さな鍋を使って具材をよけました。
サトイモは、盛り付けるときに添える感じにしました。傷ついてしまったり、形が崩れてしまうからです。味を染み込ませなくっても、他の野菜がたくさん味染みているから大丈夫。大事なのは、熱を通すことです。
蒸したニンジンに、十字の型抜きでくり抜いて飾りを作ってきました。
副菜の盛り付けも大体できてきたようです。配膳最中は忙しく、流石に撮影係も手伝わなくてはならなくなって写真がありません。
めった汁と副菜(冷奴、蒸しキャベツ、ほうれん草のおひたし)
提供料理ができました。具沢山のめった汁は「味が濃いめで美味しい」と言ってもらえました。「野菜が食べたかった」と、たくさんおかわりをしてくださった方もいました。
奥能登の料理は、家庭にもよるとは思いますが「汁の味は濃いめ」「ご飯は、おかゆ一歩手前の柔らかく粘り気のあるもの」といった話を聞いたことがあります。それに寄せたわけではないけど、喜んでいただけて、押しつけた料理にならなくてよかった。またやりたいです。
記事を読んでくれてありがとう、それでは、次回の更新(交信)までごきげんよう! 73&33!
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