2025年10月18、19日に福井県越前市で行われた「第33回 2025全日本ARDF競技大会 in 福井」で、ARDF競技大会に初出場の鳥越健治さん(石川県野々市市)が、クラシック競技 144MHz帯部門 M50クラスで優勝した。

なお、この大会で成績優秀者から2026年に行われるIARU Region3 選手権大会のJARL選抜選手における選考対象となる。(つまり、鳥越選手はARDF競技における世界選手権大会の出場権を得たということ。)
※IARU(International Amateur Radio Union)とは国際アマチュア無線連合のことで、Region3とはアジアオセアニア地域のこと。
※ARDFとは“Amateur Radio Direction Finding”の略称で、「アマチュア無線の電波による方向探査競技」。この競技は競技エリア内に5台の無線送信機(TX)を隠し、このTXから発射されるモールス符号の電波を受信機によって受信し、コンパスと競技用の地図を使ってTXの場所を探索する競技です。あらかじめ決められた時間内に探し出したTXの数とタイムで競う、知力と体力を必要とする競技ですね。
- 鳥越健治 選手にインタビュー!
- Q. ARDFというものを知って、はじめてみたきっかけは?
- Q. ARDF競技はいつ頃からはじめましたか?
- Q. アマチュア無線の経験や受信機などについての知識は、もともとありましたか?
- アマチュア無線について思うことがありますか?
- Q. 大会出場などの経歴を教えてください
- Q. 実際に効果を感じた練習とはどのようなものですか?
- Q. 全日本大会では3.5、144MHz帯部門両方の参加ですね、いつから練習していましたか?
- Q. 今回、全日本大会に出場し優勝できたことについてどのようにお考えですか?
- Q. 百名山踏破やマラソンなど身体を動かしていることも優勝できた要素の一つとお考えですか?
- Q. 少し話が逸れてしまいますが、百名山を踏破された時の事を教えてください
- Q. Region3への出場権を手にしましたが、出場されますか?
- Q. Region3へ出場に対する意気込み
- たくさんの質問にお答えくださり、ありがとうございます、Region3頑張ってください!!
鳥越健治 選手にインタビュー!
まずは、鳥越さん、本当におめでとうございます。仕事があり応援に行けず、すごく残念でしたが、皆さんが大会の様子をリアルタイムで報告してくれて「鳥越さんが優勝したよ!!!」と、スタッフの方が教えてくれました。びっくりしました!!!笑
では、早速インタビューさせていただきます。

Q. ARDFというものを知って、はじめてみたきっかけは?
A.きっかけは、選手としてスカウトされたことです。HRSC(北陸レディオスポーツクラブ)のリクルートをされている方(JF9QYV)と知り合いで、私がここ最近マラソンをしていることや、以前百名山を踏破したことなどについて話したことがあって、

「地形図が読めて、健脚で、知的好奇心のある人が向いている競技があるんですが、あなたに向いている!やってみませんか?」と言われたので、まずはどんなものかな、と思って練習会があるから来てと言われ、簡単な講習会に参加して実際に体験してみました。

Q. ARDF競技はいつ頃からはじめましたか?

A. 2024年の4月に体験をしてみて、それから毎月のように行われていたHRSC主催の練習会に極力参加しています。ですので、2024年の5月頃からはじめました。
Q. アマチュア無線の経験や受信機などについての知識は、もともとありましたか?
A. まったく初めてで、この競技のことすら知らなかったという状態です。アマチュア無線の知識がまったくないので、初めは間違えていたら走って戻る、というスタイルで取り組んでいました。
また、はじめて触る受信機の組み立て方や、操作を理解して覚えつつ、地形図を正確に読み取る必要がありました。
電波というものを受信する場合に、受信機から音が鳴るんですが、正解がよく分からなかったり、受信機の調子が悪かったり、受信機にはいくつか種類もあったので、自分にあった受信機を探すまで、一苦労しました。

2024年の大会前に新しい受信機が届いて、軽くて小さくてとても気に入っています。

競技直前に渡される地形図を受信機に装着した状態で見ることができる回転台を自作し、自分なりの使いやすい受信機に仕上がりました。

HRSCでは、受信機の貸し出しをしていたので、感度の良い3eleのものを借りていましたが、新しい受信機はさらに軽くコンパクトなのがお気に入りで、借りているというプレッシャーから解放されて思い切り走れます。

低コストで仕上げた回転台は、受信機と一体になるため操作性がよく2024年、2025年の大会で役立ってくれました。
アマチュア無線について思うことがありますか?
アマチュア無線というものの存在は、前から耳にしたことがあり、言葉は知っています。ただ具体的にどういうものなのか、ということは一切知りませんでした。
固定電話しかない時代を知っておりますので、当時は「トランシーバーの拡大発展したようなもの」という認識であったように思います。失礼ながら、携帯電話・スマートフォンの時代となった現代においてアマチュア無線の存在意義はどこにあるのか・・・という感想を持っておりました。他人様との交流という点においてもSNS全盛の現代においては唯一無二の存在、とまでは言えませんし。
2025年の春、HRSCが主催するARDFの練習会で、競技中に私も選手もスタッフもフィールドにいて、本部で待機している一人のスタッフに山菜採りの人が「怪我して動けない人がいる、助けて、救急車を呼んで」と連絡があったそうです。

その際、スタッフ同士はアマチュア無線のハンディ機を駆使して通信をし、うまく合流して負傷者の様子を見に行って励ましたり、救急車をうまく誘導するという連携プレーのおかげで、速やかに消防・救急へ受け渡しすることができたそうです。練習場所となった山は携帯電話がつながりにくい為、スタッフの数名は常にハンディ機で通信していること、練習場所である山の細かい地形をよく理解していることで、迅速に対応できたんだと思ったこと、基地局の電波の届く範囲とは無関係なアナログ的なアマチュア無線の存在価値というものを実感いたしました。
また、災害時により通信インフラにダメージがあった時にも通信インフラに頼る必要のないアマチュア無線の存在意義がある・・・というお話にも納得です。
このようないざ、という時のための通信手段としてアマチュア無線の技術を持つことは良いことかも・・・と、今は思っております。
Q. 大会出場などの経歴を教えてください

A. 初めて出場した大会は、2024年北陸地方大会(富山県)でクラシック競技144MHz帯部門 M50クラス総合3位、地域2位です。

練習を初めて約半年ほどで、記念のつもりで大会に参加したら名だたるベテラン選手達がタイムオーバーで自分が入賞してラッキーだった、と思っております。
Q. 実際に効果を感じた練習とはどのようなものですか?

A. ARDF(Amateur Radio Direction Finding)は、アマチュア無線方向探査の略ということで、「オリエンテーリング」という競技と「アマチュア無線の電波を受信するもの」だと聞いているので、オリエンテーリングの競技用地図を読んで、オリエンテーリングのコースを廻ってみる自主練の他、できるだけ練習会に参加したことです。

特に、他県での練習は実になりました。また、練習会に参加するときに毎回テーマを決めています。例えば、「今日は全部のTxを目指す」とか「今日は、受信機の感度を実験的にやる」といった目標を持った練習をすることで自分にとっては受信機の感覚を掴む上でかなり役に立っています。
Q. 全日本大会では3.5、144MHz帯部門両方の参加ですね、いつから練習していましたか?

A. 144MHz帯は2024年5月ごろから、3.5MHz帯は2025年に入ってから、HRSCメンバーの皆さんから「3.5MHz帯もやってみたらいいと思う」と勧められました。受信機も感度の良いものがあるということで、最初に体験してみたら、自分でもなんとかなるかもと思ってやってみました。
Q. 今回、全日本大会に出場し優勝できたことについてどのようにお考えですか?
A.「素直に嬉しいと思う反面、一生分の運を使い果たしたんじゃないかという不安が混在しております」(笑)
北陸レディオスポーツクラブ(HRSC)の会長JA9BJSさんとJH9VSWさんが、熱心に練習会を実施してくださったことで、受信機の使い方に慣れていけたことが大きいと思っています。参加者が自分一人しかいない時でも練習会を実施してくださったり、いつも飲み物のご用意などをしてくださったり、手厚いサポートがある事や、練習だけでなく、熟練した選手の方、アマチュア無線に長けている方に質問することができる環境に恵まれていることなども含めて、本当に運が良かったと思っています。
体力トレーニングは自分でできますが、TXを探す練習は私一人では絶対にできませんので、本当にありがたくこの場をお借りして感謝申し上げます。ありがとうございます。
144MHz帯 M50では優勝できましたが、3.5MHz帯 M50では5位でした。どちらの部門でもTXを5つ獲得できで満足しています。
Q. 百名山踏破やマラソンなど身体を動かしていることも優勝できた要素の一つとお考えですか?

A. それは、あると思います。健康のために、ワークアウトでランニングなどをしていますがその体力作りのおかげで大会の後に足が攣ったり筋肉痛になることはほとんどないです。
Q. 少し話が逸れてしまいますが、百名山を踏破された時の事を教えてください

A. 1997年7月から百名山を始め89日間で連続踏破しました。

1996年プロの登山家である重広恒夫氏が123日間で百名山を連続踏破されたと話題になっておりました。ですので、私が89日間で連続踏破した事に関して、当時はかなり話題になったんです。新聞掲載のほか、ラジオに2回ゲスト出演させていただきました。

50万円くらいの資金で百名山連続踏破を目指していたため、予算的に贅沢はできずピストン日帰りのスタイルに車中泊でした。

死にかけたこともたくさんありましたが、達成できたことは一生の思い出です。

同年、66日間で達成された方がいたので、残念ながら私は最速・最短の記録保持者にはなれませんでした。

今と違って、デジカメがない時代なのでフィルムカメラで1つの山に対して3枚程度と決めていました。山頂に誰もいないこともあるし、たとえ誰かに撮ってとお願いして失敗されると困るので、三脚は必ず持ち歩いて、全てセルフポートレートで登頂写真を撮影しています。
「百名山をひと夏で登る」というのがテーマで、最後に登頂する山は、何度も登ったことがある白山と決めておりました。

当時はカーナビなどがなく、土地勘もないため全国道路地図(十万分の一)を頼りに登山口を探していました。晴れていれば山が見えるので山の方へ進めるのですが、悪天候で景色に頼れない場合や、夜間運転の場合は、その地図とコンパスを使って、登山口を目指していました。登山よりもずっと苦労した記憶があります。もしかすると、これがARDFで役にやっているのかもしれません(笑)
Q. Region3への出場権を手にしましたが、出場されますか?
A. 日程の関係で出場できるか心配していましたが、先日オファーがありお知らせ頂いた日程であれば仕事を調整できそうだったので、出場を決意いたしました。
Q. Region3へ出場に対する意気込み

A. 実力不足は承知の上ですが、国際競技大会への出場は願っても出来るものではないので、人生におけるイベントとして良い機会をいただいたと思っております。まだ、体験したことのない種目が2つあることや、初見のコースでの経験値が圧倒的に少ないので、今年はいろいろな地域の大会へ積極的に参加したいと思います。
トライ&エラーを繰り返して実力を上げていくタイプですので、Region3までにできるだけ多くの種類の失敗・反省をして改善点を洗い出して行きたいと思います。
たくさんの質問にお答えくださり、ありがとうございます、Region3頑張ってください!!
鳥越さんが、短期間で百名山を踏破している方だったとは!要するに、最初から只者ではなかったということです。これからもARDFerとして楽しく活動してほしいです。HRSCのメンバーもみんな喜んでおります。インタビューにお答えくださり、ありがとうございました!
記事を最後まで読んでくださり、ありがとうございます。皆さんも、今回日本国内で実施される国際競技大会(Reg3)の応援、よろしくお願いいたします。出場選手の皆さんも、ボランティアスタッフの皆さんも、みんなでがんばりましょう!
それでは、次回の交信までごきげんよう☆ best wishes,73 and 33 de JF9QYV

全日本ARDF競技大会 2025
https://www.jarl.org/Japanese/1_Tanoshimo/1-5_ardf/2025/2025all_japan_ardf.pdf
北陸地方 ARDF 競技大会 2024 富山
選手たちの悲鳴が聞こえてくる、富山県の山岳エリアで繰り広げられた北陸地方大会。アップダウン激しく、やぶ、巻道も多い。スタッフもTxの設置が大変だったとのことです。
JARL主催 第33回 2025全日本ARDF競技大会 in 福井

2025年全日本ARDF競技大会は、令和7年10月18日(土)~19日(日) 福井県丹生郡越前町にある越前陶芸村で行われました。
https://www.jarl.org/Japanese/1_Tanoshimo/1-5_ardf/2025/2025all_japan_ardf.pdf
IARU Region3 ARDF選手権大会 2026年11月9日から14日 @滋賀県
第12回IARU Region 3 ARDF選手権大会が令和8年11月9日(月) ~14日(土)に滋賀県で開催(2025.12.5)
2025年全日本ARDF競技大会で優良な成績を残すことで、Region3選手権大会の出場権を得られます。
IARU Region3とは
国際アマチュア無線連合(IARU・・・International Amateur Radio Union)では、世界を3つの地域に区分しています。
Region 1 — Africa, Europe, Middle East, and northern Asia
Region 2 — the Americas
Region 3 — the rest of Asia and the Pacific
となっています。

Region 3(第3地域)は、アジアオセアニア地域で、
日本、中国、台湾、韓国
東南アジア諸国(フィリピン、インドネシア、シンガポール、マレーシア、タイなど)
インド、パキスタン
オーストラリア、ニュージーランド
太平洋諸島(フィジー、サモア、ソロモン諸島など)
です。日本で大会を実施することは、なかなか珍しいと思います。応援に行きたいなあー!
2026年3月15日(日)ARDF審判員講習会及び審判員勉強会
日 時:令和8年3月15日(日)9:00~15:00
場 所:金沢市こなん水辺公園
石川県金沢市東蚊爪町マ32-1(TEL 076-239-4399)
講 師:JA9KGV(高木)
講習会費 :1.500円(資料、資格証明用写真代、申請料等を含む)当日会場にて
その他:参加者は100円でお茶の購入をしていただく形になります。
申込方法:E-mail で①コールサイン②住所③氏名④電話番号を記入し、以下まで
E-mail :jh9vsw(あっとまーく)gmail.com持参する物:筆記用具、講習会費、印鑑(申請者)、お茶代100円とお弁当代(注文した人のみ)
昼食は、1200円の肉弁当の予定。お弁当の予約はJF9NTF 小林まで。※好き嫌いやアレルギーがある方は対応しかねますので、ご自身で昼食のご用意をお願いいたします。申 込 先:JH9VSW 岩坂留美子
締 切:3月13日(金)必着
勉 強 会:勉強会のみ参加の方は100円(飲み物代)のみ必要です。参加資格:満20歳以上であればどなたでも参加できます
2026年4月11日(土) 長野クラブ大会
主催 長野ARDFクラブ(09-04-15)https://jarl-nn.asama-net.com/ardf/index.html
後援 協賛 筑北村 JARL長野県支部 ハナマルキ 長野第一興商
JARL公認番号 「競技公第175号」
日時 4月11日(土)受付 9:00~9:30
競技部門 3.5MHzクラッシック
競技方法 基本的にJARL制定のARDF競技の実施方法による。
SIシステム使用予定。
表彰 JARL制定の大会表彰を準用する
参加費 成人 2,000円 19歳以下 1,000円(昼食付き・保険あり)
(昼食不要の方は500円割引きます )
参加費は当日持参(下記注意事項参照)
昼食 ①和風弁当
②とんかつ弁当
①か②を選べます。
申込方法 ●インターネット受付のみ
受付期間 3月19日(木)~ 4月4日(土)必着
集合場所 長野県 東筑摩郡筑北村役場 駐車場
受信機の貸出 ご相談ください。役員の私物を貸し出す事は可能です。
アクセス 筑北村役場の代表番号です 0263-66-2111(ナビ用)
東京発6:28発はくたか551号で長野乗換 西条駅9:11着
西条駅から徒歩5分
北陸地方では、なかなか主催されないクラシック3.5MHz帯の大会のようです!!
2026年5月23・24日 新潟大会・信越大会
スプリントを実施しているみたいで、Tx10個など。北陸では開催したことがないと思われます。
具体的な内容は決まり次第HPにてお知らせします
https://www.jarl.com/n08ardf/index.html
2026年5月31日(日)北陸地方ARDF競技大会 2026石川
日 時:令和8年5月31日(日)受付08:30~09:00(雨天決行)
場 所:金沢湯涌(ゆわく)みどりの里
石川県金沢市湯涌荒屋町47 (TEL 076-235-8033)
競技方法:JARL制定のARDF競技実施方法による
競技部門:144MHz
電波形式:A2A
参加資格:健康な方ならどなたでも可
競技クラス:〇女子 W12,15,19,21,35,45,55,65,70
〇男子 M12,15,19,21,40,50,60,70,75
表彰基準:競技クラスごとに、北陸地方表彰と参加者全ての選手の総合表彰
参加費 :19歳以上 会員2,500円、非会員3,500円
19歳未満 会員1,500円、非会員2,000円
(昼食・障害保険料を含む。納付はゆうちょ銀行振込で前納。大会当日の直接受付は不可)
・ 郵送の場合… JARL様式の申込書と返信用封筒(110円切手貼付し、ご住所、宛名を記入のこと)
送付先 JH9VSW 岩坂留美子
〒920-1113 石川県金沢市上山町申4-1
・ メールの場合…メールに申請書を添付の上、E-mail: jh9vsw(あっとまーく)gmail.com
※「申込書」はJARLホームページから入手可能です。 申込書(PDF)振込先:「ゆうちょ銀行 店名三一八 店番318 普通預金0676536 イワサカ ルミコ」
https://www.jarl.com/ishikawa/htmls/ardf-2026.html
※参加費は不参加となった場合でもお返しできません。
締 切:5月22日(金)(必着)
その他:荒天などによりやむを得ず競技を中止する場合があります。
2026年10月3、4日 全日本競技大会
中国地方で行う予定だそうです。またお知らせがあると思いますのでARDF日本のHPをチェックしましょう!
12th IARU Reg.3 ARDF Championships
2026年11月に「第12回 IARU Region3 ARDF選手権大会」が、滋賀県で開催されます。
開催期間: 2026年11月9日~11月14日







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