2026-02-12 19:30-21:00 19:30-21:00 北國新聞文化センター 講師: 清水梅子(しみずゆすらこ)
みなさんこんにちは、先日は展示会のための作品搬入・展示お疲れ様でした。
いきものなので、ときどき脱走する子がいるみたいですね。ちゃんと、つかまえて展示してきましたので、ご安心ください。

さて、今日は課題発表の日です。
急に決まった課題
先日の写真教室第(162回)は、2026年1月29日に行われました。

2026年1月25日、「金沢は都市部で観測史上1位の降雪」と気象ニュースなどで発表されました。つまり大雪となった日で、住民が全力で雪かきで汗かいたり腰を痛めたりした期間ではないかなと思います。金沢市、野々市市、川北などかなり降っていたようです。

そういった大雪の爪痕が残りながら出勤しなければならない北陸地方の人の日常、雪と暮らす人の日常とはどういうものなんだろうか。また、たくさん雪が降った後に残された、雪がもたらす情景、あっという間に溶けてしまう路上の雪、「雪が残っていなければ撮れない期間限定の風景」を残してもらいたく、この課題を出しました。

ただ、その課題は「もう、スマホでも良いから」「自分家の近所で撮れるもの」といった、スナップや気軽に撮ってきてといった課題でした。特に日常を切り取るなんて結構大変だと思います。カメラを持ち歩いてなければなりませんから。
そんな中、さすが私の受講生さん(?)、ちゃんと撮ってきてくださいました。
講師としては、すごく嬉しく思います。
課題発表の様子
課題発表の様子です。
「わたしの街の冬模様」(野々市市) ©︎Kenji Torigoe

今回の課題は、「北陸の冬の日常」という曖昧模糊なテーマだったので苦労したといえば苦労をしましたし、楽をしたと言えば楽をしたとも言えるんですが。。。数年前町内会長をしていたことがあり、町内を歩くことが多く、ここは雪が積もれば綺麗な場所なのではないか?と、思うポイントがいくつかありました。雪が降ったタイミングで撮りにいきました。私は大阪出身なので、独特だと思ったのは雪吊り、融雪装置、毎日続く鉛色の空と雪、金沢の特徴的な細い路地。北陸ってどういう感じなの?って聞かれたら、私はこの写真で説明できると思いました。求められるテーマにピッタリな、この写真をメインに選びました。絵的には、下の写真のほうが好きで、神社には雪が積もってて参道の道は雪が溶けているという理想的なものだったのですが、日常風景ではないのでボツにしました。
講評

完璧な「冬の北陸の日常」をとらえてきた1枚。と思います。私も北海道出身なので、鳥越さんの言っていることはすごくよくわかります。今でも覚えているのは、初めての北陸の冬、路上から水が出ていたこと。私は母に電話した。「お母さん、金沢って冬は道路に噴水があって光って綺麗だったよ、湯気が出てるから温泉かも」と、「あら、金沢はそういう素敵な街なのね、良いところに引っ越してよかったね」みたいなことを言われたような気がします。それから3年くらい水が出ている本当の理由を知らなかったです。雪吊りは、兼六園でたくさん見たから知っていますが、北海道にはたまにあります。(当然、金沢の真似をしているだけだよ)が、松の木はあまりありません。それからこんな細い路地もあまりないなあ。道路の融雪装置はロードヒーティングか塩か、大量の砂が用意されています。好きに使って撒いてね、みたいな砂袋が、駅とか、街のBOX設置されています。
「ガラスに咲く華」(川北町)©︎Makiko Otera

テーマに沿っていないかもしれないんですが、スナップでも良いよと先生が言ってたと思うので、撮ってきました。
まずは、朝窓を開けた時に屋根に雪が降り注いでいた様子が見えたので撮ってきました、メインで選んだのは窓に綺麗な霜柱のようなものができていて、綺麗だったので撮ってみました。
講評

綺麗な雪の状態をとらえてきましたね。北陸ではあまり見られない雪質だと思います。冷え込んでいること、とか、急に冷え込むとか、湿度が少ない事とか、さまざまな条件で、霜とか氷とか雪の結晶が出来上がります。でも、成分は全てH2Oなのです。とても不思議で一番身近なものです。下の写真は、海鼠壁のようなボコボコがとても綺麗です。瓦屋根の上に雪が綺麗に積もるとこんな感じになるのですね。北海道でもこういった雪質のものはよく見かけますが、瓦屋根のお家は見たことがありません。従って、瓦屋根の上にこう言った感じのパターンの雪は初めて見ました!(いつも、瓦屋根の模様がわからないくらい積もっている気がします)メインに選ばれた写真、一般的には窓に出来た霜は「氷紋」と言います。北海道では窓凍り(まどごおり)とか呼ぶけど方言かな。。。とっても綺麗ですよね。北海道では、物置とか外に放置されている窓や車の窓に良くできます。冬にしか出会えない模様シリーズ、素敵です。他の受講生からも、ステキな着眼点と褒められました。
組写真全体のタイトル『出動!』キャプション「今日も誰かの仕事で暮らせてる。」
「写真① 任せろ! 02:25AM 」「写真② 帰還! 08:05AM」

今回、スマホで撮りました。北陸の冬で、楽しそうな感じのところを撮りたかったけれど、人だと肖像権があるし物だと前回の雪だるまがあるし、どうしようかなと思っていたら、雪が降ったから、その日ブルが来たんで、窓から撮影して、もう一つは出勤前に偶然、帰ってきたところに居合わせたので撮って、この2枚で組写真にしようと思って撮りました。キャプションを考えてきたんだけど、ちょっと、有名なコマーシャルのパクリみたいなものをしたくて、そういう場合はどうしたらいいか、先生に聞きたいなと思ってます。
講評

このテーマは、日常的なものをとらえてもらうために、スマホで撮ってもいいよ、スナップみたいなもの、手軽な気持ちで取り組んでねという意味で出した課題です。だからAQUOSで撮影しても大丈夫です。重機オペレーターに感謝している組写真ですね。朝起きたら除雪されている、ああ、みんなが寝ている間にありがとう。そういう気持ちよくわかります。
キャプションについてですが、ひとつ目の文章は、缶コーヒー「ジョージア」のブランドキャンペーン「世界は誰かの仕事でできている。」のメッセージと深く共鳴していいるということですね。 ただ、全く同じ言葉ではないので、パロディとかオマージュといったニュアンスで、参考の記述があるので、これで良いかなと思います。
歌の歌詞についてですが、この辺はJASRACとか著作権とかのことがあるので、このblogに掲載できない(JASRACの包括契約blogではないため)ので書いておりません。写真で使えるかはJASRACに問い合わせが確実です。ただ問い合わせる場合に、歌詞の一部の引用であることと楽曲名と作詞者を明記することですね。また、歌詞としては「どこの誰か」となり、「どーこのだーれか」となると改変扱いになるのかな?これは、著作権侵害になるかも?ちょっぴりややこしくなるので、JASRAC絡みは気をつけなければなりません。
それから、組写真のタイトル「出動」をやめて「今日も誰かの仕事で暮らせてる。」を、そのままタイトルにしては?
「下にススムものたち」©︎Kana Mizukami

尾張町付近で撮影しました。尾張町は、日本らしい雰囲気のある建物が多い気がします。そこでツララを見かけたので撮ってみました。よく見ると、飛行機も飛んでたので撮ってみました。ツララのアップでは、シャッタースピードを上げて水滴が撮れました!下の3枚は、除雪車のタイヤの後、人の足跡、風の後なのかな、模様のようなものが不思議だったので撮ってきました。他の受講生からは、タイトルがいつも素敵、タイトルのセンスの良さが評価されています。
講評

皆さんが言っているけど、私も思います。いつもすごく良いタイトルをつけているよね!写真におさめたいろんなものが、下へ進んでいる。物理的に下へ行くツララ、写真という2次元のものに閉じ込めるから飛行機の向きはまるで下へ向かっているように見える。雪を踏んで下に沈む。下にススムものたちというテーマになっている。
木造の真壁づくりというのかな、町屋というか、金沢特有の歴史的建造物のような家屋ですね。瓦から伝わった熱で溶けた雪が水になってから再び凍る。ちょっと前まで、私は雪だったんだよと言わんばかりに姿を変え、今もなお水滴が落ちていると。気温によっては、更なる成長を遂げて長さを更新するのか、はたまた丸ごと溶かされて下へ落ちるのか。そういった、儚さを持っているツララですね。雪がなければ、タイヤ跡、足跡は残りません。北陸の冬の日常をうまくとらえてきているなと思います。最後の写真は、降り積もった雪がじわじわと溶かされて、不思議な形になっている雪模様のように見えます。雪には色々な質感があります。面白いですね!
雪などについての補足
今回、皆さんが自分の住む地域で撮影してきた雪景色を見事にとらえてこられた中で、雪に関する言葉が出てきましたのでちょっと紹介します。学術的な説明とは違って、北海道人としての感覚的な説明をします。
氷紋

この日はとっても凍れる日でした(訳:大変寒い日でした。)鮭の孵化場で取材していた朝、鮭の赤ちゃんをみに行くために早起きしたら、施設(鮭の卵を管理している場所)の窓の向こうからこちら側まで100Mこんな状態の模様がびっしり連なっていました。撮影している間に、朝日が昇って気温が上がりどんどん溶けて消えていきました。
シュカブラ

朝5時ごろ、洞爺湖の展望台へいった時に撮影しました。展望台というくらいだから、高台にあり、風が強いです。ただ、山岳地帯のシュカブラはこんなものではないです。もっともっと、巨大で壮大な造形です。風は目に見えないけど、明らかに存在している。風紋といえば、砂も有名ですね。
キタキツネの足跡

キタキツネって、こうやって、まんまるの足跡を残します。そして、なんとなくストレートに歩きます。パリコレみたいな感じです。この写真で感じて欲しいのは、雪の質感。雪が降ってから、少しだけゆるんで(溶けて)、固まった。若干、ボコボコしている。だから、雪はすごく締まっている。ゴボ、ゴボ、と、硬い音がする。大寺さんの瓦屋根の写真と質感が近い。(学術的には全く違うと思う)
新雪

-8度、澄み渡る冷たい空気の中、朝日を浴びながら愛犬と散歩したあの日のこと。フワッフワの軽い雪で、愛犬が「ブルブルブル」って毛をふるうと、雪の華がひとつひとつ舞うんです。キラキラと光って綺麗でした。
みんなで鑑賞会

みんな、住んでいるところが違うので、撮影されるものがそれぞれで面白いですね。

急な課題でしたが、皆さん写真撮影がんばりました。写真もタイトルもみんな良かった。
これから、雪は降らないと思うので、また来年といったところでしょうか。

北陸の冬の日常、太平洋気候の人たちから見るとどんな感じなのかなあ?


地元の受講生の皆さんは、自分が住んで暮らす街が、「なかなか面白いところ」だという再発見はできましたか?それとも、「ふーん」って感じかな?また、教室で教えてください!
今後のレッスン日程&内容(予定)
※日程は、変更になる場合がございます。また、体験者の事前申し込みがあった場合、レッスン内容が変更になる場合がございます、ご理解とご協力のほど、よろしくお願いいたします。
2026年2月26日(木)164回 ロモインスタントの使い方(復習)

完全マニュアル カメラの ロモインスタント。使い手を選ぶカメラだけど、使い方によっては無限に楽しめる。
そうなる前には、まず、基本の使い方と失敗を減らすテクニック。(失敗とは、真っ黒や真っ白の写真を減らす)
ライトの色で、カメラ設定の識別ができるなど、久しぶりなので使い方のおさらいをします。
2026年3月3日(火)皆既月蝕 午後6時49分頃から
皆既月蝕は、みたことがある人ならわかると思いますが、月面がみるみる赤銅色に変化していきます。

写真を見てもらうとわかるように、左側の月面は上の方が明るいです。右側の月面は左上の方が明るいですよね?撮影に失敗したわけではありませんよ、こうやって地球が動いてて月も勝手に動いており、さて太陽はどこら辺にあるのかを想像してみてください。月が移動して行く様子がよくわかるはずですが、このイメージに辿り着くにはちょっとお勉強が必要かもしれません。
晴れるかどうかはわからないので課題にはしませんが、ぜひ撮影にチャレンジしてみてください。もし撮れたら、2026年3月12日(木)に2Lサイズにプリントして、話題としてご持参ください☆
2026年3月12日(木)165回 作品鑑賞、カメラの基本(予定)
体験者がいらっしゃる予定があるため、内容を変更しました。
受講生が撮影した作品を鑑賞します。作品を撮ってきた人の気持ちや、作品から読み取れるストーリーを考える講座内容です。時間が余ったら、カメラの基本を学びます。
2026年3月26日(木)166回 2026年3月12日(木)165回 ロモインスタント テクニック(多重露光)
ロモ定番の多重露光は、コツが必要です。アタッチメントレンズをみんなで使い回して室内で撮影します。

被写体は自由、多重露光の撮影に挑戦です。
2026年4月9日(木)167回 ロモインスタント課題 『春』
そろそろ、春めいてくる頃です。外にはお花が咲き始めているかも。色彩豊かになってきた春を、instax miniにおさめましょう!
使用機材は、ロモインスタント。いつもの撮影に、ロモインスタントを連れて行ってあげてね。
2026年4月23日(木)168回 ロモ&デジ 毎年恒例テーマ『2026 桜』

毎年恒例のテーマ、桜です。いつものデジタル カメラと ロモインスタントの両方を使って撮ってきてください。
2つの課題をとってくる事になりますが、全く同じ構図でも構いませんよ。デジカメとロモを使って1枚ずつお願いします。



コメント